BLOG 住宅のコラムとニュース

2015年10月01日

どんな住まいが理想なのかお客様はわかっていない

マンション・賃貸は持ち直し、戸建ては厳しい状況が続く

国土交通省が2015年8月30日、8月の新設住宅着工戸数を発表しました。
注文住宅は前年同月比で4.1%、分譲住宅の一戸建ては4.6%それぞれ伸びました。しかし、実状は、本年も住宅業者には厳しいことに変わりはありません。

新聞の記事を読み流していると、「景気がよくなったんかな」といつも勘違いしてしまいます。
「相続税対策や資産運用の一環として使うアパートなどの貸家が好調で3カ月連続で2ケタの伸び率となった。持ち家や分譲住宅も伸び、昨年4月の消費増税に伴う駆け込み需要の反動減が和らぐ局面となっている。内訳では貸家が前年同月比17.7%増の3万3470戸となった」(日本経済新聞)

下のグラフは過去1年間の住宅着工件数です。
相続税対策の貸家やマンションは伸びていますが、グラフのとおり、注文住宅や戸建て分譲の厳しい現実が見て取れると思います。消費税増税や社会保障不安が響いているうえに、アベノミクスが空回り、実質の給与所得が上がらないことがおもな原因です。

建築着工統計調査(月報)平成27年8月分

影がどんどん薄くなる日本を立て直すのはあなた

経済産業省が30日発表した8月の鉱工業生産指数は97.0でした。
8月の鉱工業生産指数は前月比0.5%低下と2カ月連続のマイナスです。日経には、「各社の生産計画に基づく調査では、8月上旬時点では前月比2.8%の増産を見込んでいた。ところが実績は急減」とあります。

それどころか、新聞にはあまり大きくでませんが、季節調整済指数で、8月の鉱工業製品在庫率指数が119.1で在庫が積みあがっています。これは、2011年の5月依頼の高い在庫水準ですから、東日本大震災の直後と同じくらい企業は厳しい状況に置かれているのかなぁ、と推測できます。ひょっとして需要が急減している可能性があるでしょう。

「米格付け会社大手のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、9月16日に日本国債をAプラスへ1段階引き下げました。中国や韓国より格付けが下です。「経済一流でも政治は二流」という言葉が使われて久しいのですが、日本の経済活動も雲行きが怪しくなってきました。

つい最近、インドネシアが不採用を決定して、新幹線が中国高速鉄道に敗北しています。国連総会で日本の首相の影が薄かったことと無縁ではないでしょう。人生は有限です。このあたりで、日本国民は覚醒しなければ人生終わってしまいませんか

疲れきった営業マン

いい戸建て住宅を建てても売れない時代

戸建て住宅の場合も、いいものを作ったとしても簡単に売れる時代ではありません。

数社も巡り歩けば理解できるでしょう。「どこも似たり寄ったりやなぁ!」と。一部の住宅業者は押し付けで、機能や性能をよくすれば売れると勘違いしています。住宅購入者と住宅供給者との間にギャップが生じているのでしょう。「いいもの」ではなく、「お客さまの方から売って欲しいと言われる戸建て住宅」を創る必要があります。

たとえば、匠建枚方のコスパの高い注文住宅です。まだまだ磨きをかけなければなりません。しかし、実はそれだけでは売れないのです。多くの経営者、経営幹部はここで思考が止まってしまうのです。売れなければ、この次は小手先の営業テクニックに頼ります。「なくなりまっせ営業」もその一つ。「はよしな、この区画なくなりまっせ!」「はよしな、キャンペーン終わりまっせ!」的な営業法。

中小、零細の経営者は営業畑出身者が多いでしょう。自分がおこなってきた営業法を否定することは、自らを否定すること。自分を変えることは至難の業です。時代は大きく、おおきく変化しています。情報洪水の時代です。検索すれば接客担当者よりも精度の高い情報が一瞬で得られます。住宅営業という職業は依然にも増して、うっとおしいと思われかねない時代。それに早く気づかなければならないでしょう。

いい家を作る、だけではダメと言いました。
それなら、お客さまが絶対に手に入れたいと思う住宅を建てる・・・これでも不十分。では次に何が必要かというと。富裕層向けの金融リテール営業のような営業法です。お客さまには個性があります。まずお話しさせて頂いている、すべてのお客さまを尊敬することが最初。そして、手厚く多様な提案、ご相談・お悩み解決など、お客さまに寄り添う形で、どんな住宅をお望みなのかを互いに探ってゆく必要があります。

と言いますのは、お客さまはどんな戸建て住宅が理想なのか、実は分かっていらっしゃらない方が大半だからです。当然、私たちにも分かりません。ですので、コミュニケーションをとり「ぼやっとした理想から、イメージできる理想の住まい」「こんな一戸建て欲しかってん!」を浮かび上がらせる作業が必要になるのです。

リビングで夫婦

漠然とした住宅から、こんな注文住宅探しててん

もう一度伝えます。多くの新築を予定されているお客さまは、実は、どんなマイホームが理想なのか分かっていません。当然ですよね、一生に一、二度の高い買い物ですものね。再三申し上げますが、住宅業者との間には情報格差という高い壁がそびえ立っています。

その壁を取り払い、二束三文の情報ではなく、お客さまが重要な、高い質の住宅知識と情報をお授けする。こちらがお与えした役に立つ材料から 必要な情報を引き出して頂き理想のマイホームをイメージできるように手助けする。いわば、住宅リテラシーを高めて差し上げることが、これからの営業や設計士には問われてゆくでしょう。「そうそう。こんな注文住宅探しててん!」と。

新築したものの、よくよく考えてみると理想のお家ではなかった、という方が意外といらっしゃいます。先日も弊社にお見えになられました。匠建枚方は、契約前にも営業サイドがさまざまな提案をおこないます。もちろん営業職ですから完璧な提案は難しい面があります。それでも上記のような問題意識をもっています。

一方、設計サイドは、さらに、お客さまからヒアリングして、自分の経験や知識の中から役立つ情報を提供。このさい、感動されるくらい情報価値を高めるように伝えています。その後、理想の住まいを模索しながら提案してゆきます。

匠建枚方は、一般的な注文住宅の会社よりも時間をお取りしています。総じてお客さまには満足頂いているとは思います。それでも予算の関係でタイムリミットが近づき、やや消化不良のお客さまがおられるかもしれません。すべてに完璧が難しい業界ですが、それに近づけるように精進しているのが匠建枚方なのです。

to top

page
top