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2018年05月20日

修繕費が足りない!タワーマンションの問題点

都市風景 虎ノ門のマンション

2018年5月17日号の週刊新潮からの情報です。(引用は週刊新潮「修繕費用は110億円超… 金食い虫「タワマン」のスラム化懸念、その対策例」から)

 

なぜ修繕費用の不足がおこるのか

全国に1300棟超が建てられているというタワーマンション(以下、タワマン)に、修繕費の問題が浮上している。そのコスパの高さゆえ、ディベロッパーが乱立させたものの、「大規模修繕については業界全体の経験値が低く、いくらかかるのか予測が立てられていません。初期のタワマンが一斉に1回目、2回目の大規模修繕を迎えますから、これから大きな混乱があると思います」(建物診断設計事業協同組合の山口実理事長)。修繕引当金を徴収しているマンションも多いが、そもそもの見積もりが甘い場合が少なくない

タワマンの住民は将来の「修繕費の不足を懸念している」ようです。

 

2018/3/26の日経でも報道されました。

マンションの修繕工事に使う財源が不足する懸念が強まっている。所有者が払う修繕積立金の水準を日本経済新聞が調べたところ、全国の物件の75%が国の目安を下回っていた。適切な維持管理には引き上げが必要だが住民合意は簡単ではない。特に大都市に多い超高層住宅(タワーマンション)は増額に不安がある。管理不全予備軍の増加は周辺に悪影響を及ぼしかねない。(出典 日本経済新聞「マンション修繕金、75%が足りず 高齢化で増額難しく」)

 

修繕費用が不足する原因は?

「小規模なマンションでは修繕工事費の9割が外壁補修ですが、うちでは1割ほど。タワマンでは圧倒的に設備修繕に費用がかかります。うちは外壁補修は十数億円でできるのに対し、ポンプやエレベーター、給排水管の交換などには70億円近くかかってしまいます」

「13年秋ごろ、消費増税を見越した駆け込み需要を受けて工費が値上がりし、われわれの感覚で、修繕工事に従来の1・2~1・3倍かかるようになった。さらには東日本大震災の復旧や東京五輪もあって慢性的な人手不足が続き、工費は値上がりしたまま」

 

なぜ修繕費の不足がおこるのか

修繕積立金は、築年数が経つにつれ、月々の積立金を値上げしていく方式。分譲時は少しでも費用を安く見せるため、この方法がとられがち。値上げすると払えずに滞納する人や、積立金が高額になった時点で退去する人が出る可能性があって、収入見込が不安定になるよです。

加えて、タワマンは不動産のなかでも最も金融商品に近く、3~4割が投資用だと言われるほど。空き家も多いので安定した修繕費の積み立てや、時期が経過してから気づき均等積立方式へ変更する場合でも、住民の合意が得られにくい側面があるようです。

引用した記事はこちらです(修繕費用は110億円超… 金食い虫「タワマン」のスラム化懸念、その対策例

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