Construction Case 建築実例・施工事例

注文住宅

大阪K邸 – モノは全て収納内部 参考になる狭小住宅

大阪K邸 – モノは全て収納内部 参考になる狭小住宅

K様邸の敷地は南向きで、間口は5m、面積は11.6坪。延床面積19坪の木造3階建て、いわゆる狭小住宅になります。初回の打ち合わせ時に要望を添えた大枠の図面を頂き、これをベースにヒアリング致しました。健康面に配慮して、素材は無垢のフロアやしっくいの壁を使用。将来を見据えて開口部は広く、エレベーターを設置できるスペースも確保しました。

このエレベーターは、現在は必要でないため、将来リフォームできるように計画しています。その下準備の構造は、小屋裏の梁やエレベーターを受ける基礎などが必要。そこで、必須項目を構造計算に落とし込み、同時進行でデザイン設計を考察しました。

住宅には、キッチンや浴室、トイレなど、必ず設置が必要な設備があります。特に狭小住宅の場合は、限られた面積の枠組みにその商材をどう計画すれば機能しやすく美しく仕上るかを考慮しなければなりません。K様はとても住まいづくりに熱心でどの商品もショールームに出向かれ、目で見て触って確かめ、それから商品の相談をされました。トイレを兼ね備えた洗面脱衣室もそのひとつ。K様邸のトイレは、立ち位置や使いやすさを考慮して設計しています。

収納たっぷりのK様邸。1階から3階、ロフトまで使える部分は全て収納スペースとして計画。収納の内部は、どこに何を収納するかをじっくり考えていただきました。その内容にそった寸法で図面化し現場に伝え正確に施工。その繰り返しを経て、ディテールと意匠性の融合を考えながら進めた狭小住宅が完成。K様が仕上がったマイホームをご覧になり空間美に感動!施主様も設計士も考えつくしたK様邸。狭小住宅を計画している方の模範にして頂きたい作品です。

玄関土間と収納

玄関土間はタイルをシューズクローゼットの床まで貼り伸ばし、汚れたモノも気兼ねなく収納できるように。奥行は約600㎜。内部には高さ調整可能な可動棚を設けました。収納内の奥行が深いので、前後に靴を並べることが可能です。

シューズクロークの扉は約2,000mmの高さに設定。天井とのスペースに明り取り窓を設け、玄関内部に光を取り込んでいます。

玄関土間はタイルをシューズクローゼットの床まで貼り伸ばし、汚れたモノも気兼ねなく収納できるように

土間で仕上げた玄関ホール

玄関土間から1階の床までの高さを260mmに設定し、2段で上がれるように計画。ホールは1階のフロアと扉1枚でつながっているため、最小限のスペースで設計しています。

玄関土間から1階の床までの高さを260mmに設定し、2段で上がれるように計画。

1階の多目的に使う部屋

玄関ホールと一間続きの多目的に利用されるお部屋です。土間からこの部屋に入ると足裏に優しい肌触りを感じます。この床は無垢の床材で種類は「バーチ」です。壁と天井は天然素材、無添加住宅オリジナルしっくいで施工しています。

玄関ホールと一間続きの多目的に利用されるお部屋です。

階段と収納

このお部屋は様々な動線を兼用しています。まずは階段へ導くホールとして。階段右側の収納はエレベータースペース。もし、将来必要になればここにエレベーターを設置されます。現在は必要がないので収納として利用します。左側に収納庫。階段下を利用したスペースです。更にこのお部屋から左側の水回りへつながります。

このお部屋は様々な動線を兼用しています。

洗面脱衣とトイレスペース

1階に水回りを集約。洗面室は、洗濯機置き場・トールキャビネット付洗面台・トイレを1室にまとめました。天井には「ナスタのランドリーポール」を設置。雨の日のお洗濯や一時干しも考慮して設置されました。

天井には「ナスタのランドリーポール」を設置。

L型手すりを配置したタカラスタンダードの浴槽

タカラスタンダードの浴室「リラクシア」。サイズは1216。L型の手すりを採用されました。現場で位置の確認をして施工しています。

L型手すりを配置したタカラスタンダードの浴槽

2階ホール

向こう側が独立のキッチン、手前がリビングダイニングです。

左側、ホールの壁面にはたっぷりの収納を計画しました。また、この収納の上にスペースを設けエアコンを設置されます。こうすることでエアコンの出っ張りがなくなり、室内空間がスッキリ。ホールに設けた理由は、爽やかな風を1階の多目的室に送る意図もあるんです。

向こう側が独立のキッチン、手前がリビングダイニングです。

独立キッチン

キッチンは独立タイプで、扉を閉めれば個室に。調理の臭いが他室へ行かないよう配慮しています。

システムキッチンはタカラスタンダードのホーローキッチン「エーデル」。タカラオリジナル収納「アイラック」も採用されました。

キッチンは独立タイプで、扉を閉めれば個室に。調理の臭いが他室へ行かないよう配慮しています。

キッチンスペース

4帖のキッチンは魅力的な機能が満載。カップボードは壁面にすっぽり収まるように設計。キッチンの横は冷蔵庫を置く空間。シンクの水跳ねが冷蔵庫へ飛ばないように造作壁を施工し、キッチンパネルを貼っています。

フロアはお掃除しやすいフロアタイルを使用。土足でも歩けるフロアタイルは、汚れに強く、お手入れがしやすい床材です。

キッチンは約4.5帖の独立型。4帖のキッチン+カップボードがぴったり納まるように設計しました。

ダイニング

ホールからつながるダイニングは6帖。この部屋の床材も無垢のフロア、壁と天井は漆喰塗りです。

ホールからつながるダイニングは6帖。この部屋の床材も無垢のフロア、壁と天井は漆喰塗りです。

ダイニングに壁面収納

6帖のダイニングには壁面収納を設けています。家電類は収納内部に納め、空間美を保ちたいということで、TVやデッキなどもこの壁面収納の中に置かれる予定です。コンセントも高さや位置を計算して収納内に施工しています。

ダイニングには壁面収納を設けています。家電類は収納内部に納め、空間美を保ちたいということで、TVやデッキなどもこの壁面収納の中に置かれる予定です。

3階の収納

見事に並んだ収納は3カ所。手前から、クローゼット。中央には、将来もしものエレベータースペース。今は物入れです。一番奥が階段上の収納になります。内部は、収納物の大きをにより棚の高さを変えれるように、棚やパイプを可動できるように施工しています。

中央の収納庫は将来のエレベータースペース

中央の収納庫は将来のエレベータースペース

畳ベッドと手すり

南向きの洋室にも、無垢の床としっくいの壁をご採用。パナソニックの畳が丘を「畳敷きの作り付けベッド」に。快眠できそうですね。そのベッドの縁にはL型に手すりを施工。パナソニックの水平設置用連続手すり「らくレール」。手摺としてだけではなく、本を立てたり、目覚まし時計を置いたりと多目的にお使いいただけます。

パナソニックの畳が丘を「畳敷きの作り付けベッド」に。快眠できそうですね。そのベッドの縁にはL型に手すりを施工。

3階トイレに手洗い収納

3階のトイレスペースはコンパクト。その中に、手洗いや収納・機能性豊かな「手洗い収納」を配置しています。

畳コーナー収納「畳が丘」

二つ目の洋室にも、パナソニック、畳コーナー収納の「畳が丘」を採用されました。これは、ベッドとして利用されます。「限られたスペースだから家具は動かさないだろう」ということで畳が丘を固定。コンセント配線や手すりなどの位置もしっかり計画することで、使いやすい空間が生まれます。

 

パナソニック、畳コーナー収納の「畳が丘」を採用されました。これは、ベッドとして利用されます。

ロフトの階段は?

この部屋にはロフトを設けました。天井は勾配天井になっていて、3.5帖の部屋に開放感をもたらしています。

さて、ロフトの階段はどこにあるのでしょうか?

この部屋にはロフトを設けました。天井は勾配天井になっていて、3.5帖の部屋に開放感をもたらしています。

ロフトへ上がる片足づつ脚を運べる階段

ロフトの階段は、なんと収納の中!この階段はハシゴ型とは異なり、部屋や収納内部のスペースを有効に使いながらも踏み面が広くとれるよう設計されています。片足づつ脚を運べるので、体制に無理なく登れます。(K様御支給品)

あえて収納内部に設置したのは、階段下のスペースを自由に物入れとして利用するためです。

ロフトへ上がる片足づつ脚を運べる階段

部屋の換気ができるロフト

ロフトは約6帖。部屋として使えるほど広々していますね。洋室の冷暖房の効率を良くするために室内との空間は仕切っていますが、扉上に取り付ける用途のランマ窓を設けて、窓を開けて部屋へ通気できるように設計しました。

K様邸の施工作品は続きます♪

ロフトは扉上に取り付ける用途のランマ窓を設けて、窓を開けて部屋へ通気できるように設計しました。

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