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2015年05月06日

2015年4~6月の新築戸建て価格・相場は?一戸建て・土地価格は安定

短期の価格上昇は需給で決まる

新築や中古住宅も、野菜の価格も。
価格の変動要因は同じです。今年は春先の天候不順で一部の野菜が高騰しました。供給がとどこおり、市場に出回る野菜の量が減りましたが、胃袋の数は変わらないので野菜の値段は上がりました。

確かに住宅の場合、価格上昇の原因は、円安による輸入物価の値上がりや、人手不足による人件費の高騰もあります。しかし、野菜と同じように短期の相場では、需要と供給、需給のバランスが一番の変動要因になるでしょう。

1990年ごろの不動産バブルも需給が崩れて、都市部では、サラリーマンが買えないくらいの価格に値上がりました。ものが品薄状態になると、売り手は強気の価格を通そうとするので、焦っている人はとくに高値づかみをすることになるでしょう。

パソコンで不動産価格を見る女性

いま、新築戸建て価格は安定していますよ!

2015年5月、住宅購入者は増加しているのか

住団連という社団法人が、低層住宅に関する『経営者の住宅景況感調査』を年4回実施しています。ハウスメーカーなどの経営者の景況感です。この調査からは、「戸建て住宅は回復傾向ではあるが、大幅な消費マインド改善とまでは言えない」ということのようです。

以下は住団連の平成27年4月度の調査結果

平成26年度第4四半期(平成27年1~3月)実績の景況判断指数は前年同期比で、総受注戸数プラス43ポイント・総受注金額プラス46ポイントと、受注戸数・受注金額ともに前四半期に続きプラスとなった(前1月度総受注戸数プラス47・総受注金額プラス53)。

続いて、住宅企業の経営者のコメントです。

「戸建て住宅は回復傾向、賃貸住宅は堅調を維持。前年は駆け込み後の衰退期のため、前年比ではプラスとなったが、大幅な消費マインド改善とまでは言えない」、「様子見の状態が続き、なかなか受注まで結びつかないケースが多く見られた」。

「依然、慎重に検討しようとするお客様が多い。集客は前年比増を確保。建替え比率がやや増えるなどムードは悪くない」、「昨年の消費税増税後の反動減と比較して回復」、「戸建て注文住宅を中心に反動減から回復の兆し」、「ようやく回復の兆し」など、全体的に回復基調が明確だが、まだ本格的な回復とは言えないとのコメントが多く見られた。

2015年4~6月の新築戸建て価格・相場

調査結果から、2015年4~6月の新築戸建て価格は「いまは、需給はやや緩んでいるので、新築一戸建て住宅価格は安定している」という結果につながっているでしょう。こちらのコラム、「新築一戸建ては半年~一年後に値上がりするのか?」も参考にしてください。

ただ、再増税に向けては住宅価格の上昇は避けられないかもしれません。総合住生活企業のリクシル(LIXIL)が値上げを表明しました(リクシルが3度目の値上げ 建材の一部の商品価格を2015年9月1日より7~10%程度)。他業者も追随することが考えられます。

一方、消費税の再増税前に向けて、再度、かけこみ需要が起こりそうです。再増税まで緩やかに戸建て新築価格は上昇してゆくでしょう

国交省の不動産価格指数で見る現在の不動産価格

2015年4月30日に国土交通省は不動産価格指数(住宅)及び不動産取引件数・面積(住宅)(平成27年1月分)を公表しました。この指数は、年間約30万件の住宅・マンション等の取引価格情報をもとに、全国・ブロック別・都市圏別・都道府県別に毎月の不動産価格を指数化した「不動産価格指数(住宅)」を毎月公表しているものです。

マンションは価格面で買いにくい状態がつづいています。戸建て住宅や住宅地の価格は、この先数か月は安定傾向でしょう。

不動産価格指数(住宅)全国

【不動産価格指数(住宅)全国 国交省より】

京阪神圏(指数)

【京阪神圏(指数)国交省より】

南関東圏(指数)

【南関東圏(指数)国交省より】

名古屋圏(指数)

【名古屋圏(指数)国交省より】

不動産価格指数(住宅) <平成27年1月分>

(国土交通省HPから)
○全国の住宅総合は、2010 年平均を 100 として、1月は 103.8(対前年同月比 +2.0%)、住宅地は 97.8(対前年同月比 +1.3%)、戸建住宅は 97.5(対前年同月比 -2.1%)、マンションは 118.1(対前年
同月比 +6.9%)となった。

○南関東圏の住宅総合は、2010 年平均を 100 として、1月は 103.7(対前年同月比 +2.7%)、住宅地は 98.3(対前年同月比 +0.8%)、戸建住宅は 95.0(対前年同月比 -2.3%)、マンションは 115.0(対
前年同月比 +7.0%)となった。

○名古屋圏の住宅総合は、2010 年平均を 100 として、1月は 98.6(対前年同月比 +0.5%)、住宅地は 96.2(対前年同月比 +2.8%)、戸建住宅は 92.8(対前年同月比 -5.1%)、マンションは 125.6(対
前年同月比 +13.8%)となった。

○京阪神圏の住宅総合は、2010 年平均を 100 として、1月は 106.0(対前年同月比 +2.2%)、住宅地は 100.2(対前年同月比 -0.7%)、戸建住宅は 99.6(対前年同月比 -1.6%)、マンションは 120.1(対
前年同月比 +8.0%)となった。

○東京都の住宅総合は、2010 年平均を 100 として、1月は 107.2(対前年同月比+3.8%)、住宅地は98.1(対前年同月比 -1.6%)、戸建住宅は 97.4(対前年同月比 -1.7%)、マンションは 117.4(対前
年同月比 +8.1%)となった。

○また、東日本大震災の被災地である東北地方の住宅総合は、2010 年平均を 100 として、1月は 121.2(対前年同月比 +5.3%)、住宅地は 108.9(対前年同月比 +6.6%)、戸建住宅は 123.6(対前年同月
比 +8.0%)、マンションは 150.6(対前年同月比 -8.5%)となった。

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